塀の下の足袋

 

昼間にもいると思わなかったので、それが目に入った時は心底ヒヤッとした。。。

 

静かな住宅街の一角に趣のある大きな庭のある古い2階建ての家がある。

古いけれど手入れはされているし、住人を見かけたことはないけれど、夜何度か2階の窓に明かりがついているのを見たことがあるので、空き家ではないようだ。

その家は私が帰宅する途中の上り坂途中の左手にあり、角地に面した庭は木の塀で囲まれている。木の塀の下には20cmほどの隙間があり、庭の緑や草花が見えるのです。

そこに時折、白い足袋を履いた足があるのに気づいたのは昨年のこと。

毎回見えるわけでもないし、まこさんと二人で通るときには見たこともないので、気にすることもなかった。何より、何をするわけでもない。

ただ、白い足袋の足が佇んでいるだけなのだ。その足より上は塀に遮られているし、見えようもないし、わざわざ考えることもなかった。

 

それがだ。

さっき駅まで買い物に出かけ、件の坂をのぼっていたときのことだ。

雲ひとつない青空にそのお宅の庭の樹の緑が映えていたので、思わず立ち止まって見上げたのです。

このまま散歩にでも行きたいところだけど、来週の講座の準備もあるしなぁ。そう思いなおし、再び歩き出したし、目線を坂道に戻したそのときだ。

塀の下に、真っ白な足袋を履いた足が・・・・

昼間でもいるのか。

一瞬、全身がヒヤッとした。

けれど、歩みはとめず振り向かず、通り過ぎる。

何か聞こえたような気がしないでもないけれど、求められていないのに、上にあげることもない。

※シーターヒーラーは魂をうえにあげることができます。

 

その家を通り過ぎて50m先は大通りだ。

昼間だというのに、車も通らず人の気配もない。横断歩道は赤だったので立ち止まる。

大丈夫かな。夢を見てるんだろうか。。。。スマホを見てみると、14:14

時間止まってないよねえー?

立ち止まってホームボタンを押す。と、次の瞬間、14:15

その途端、車の走る音が聞こえ、目の前の横断歩道の信号が青になった。

何だっただろうか。

嫌な気配はなかった。ただ、全身ヒヤッとした感覚のまま足のつま先がいやに冷えていて、帰宅後こたつに入り込んだ。

そうして、これを書いている。

えーと、いかんですね。

講座の準備しなければ。。。。

最近、このちょっと怖くて不思議な話シリーズを書いてなかったので”ネタ”は色々たまっているのだけど。興味ない、むしろ嫌いな方はごめんなさいの話題でしたぐすん